マキ

マキ科 マキ類 槙

マキ

樹の性質・種類

庭木にされるのはイヌマキかラカンマキで、同じように扱われる。

関東南部以南に自生する常緑針葉高木で、マツと並ぶ代表的な庭木だが、マツより寒さにやや弱いのが欠点。

しかし、仕立て後の管理は、マツよりははるかに容易なので、樹形さえ仕立て上げてしまえば、後は楽なのが利点だ。

樹形

直幹、曲幹の散らし玉仕立て、円柱形仕立て、生垣仕立てなど。

植える時期

春や秋の植木市が、各地で開かれるころにも盛んに移植されているが、気温の少し上がった5~6月頃が適期。

植える場所

耐陰性はあるが、なるべく日当たりの良い、冬、風の直接当たらない場所を選ぶ。また、植え穴は深めに掘り下げ、少し埋め戻してから植えつける。

剪定の時期

一般的には、年一回、夏に枝が伸びきった頃に行うが、その後も樹形が崩れないように、伸びた枝を随時刈り込む。しかし、剪定後伸びた新梢が、寒さにあうと傷められるので、9月以降は中止する。

整枝・剪定方法

整枝は、苗の大小に関係なく4月に行う。曲げる挿枝が太い場合は、割りノミを4~8ヵ所ぐらい入れ、ワラ縄で巻く。

曲幹にする場合は、若い苗木の幹をゆるやかな螺旋状に曲げ、支柱に直接固定する。各枝は、シュロ縄で形よく下方に引き、幹に固定しておく。

2~3メートルぐらいの苗木なら、6~7年ぐらいで樹形が整っていく。剪定は、基本樹形に沿って刈り込むが、太い新梢は少し深めに切り詰めておく。

枝のどこを切っても、翌春にはそこから新芽が吹いてくるので、心配はない。古葉は、ほうっておいても枯れて散るが、害虫などのついた枝や込み合っている枝は、切り取っってやる。

肥料

枝葉を充実させるため、1~2月に根の周囲を少し掘り、堆肥か油かすなどをスコップ1~2杯寒肥として施す。また、晩夏~初秋にリン酸やカリ分を含む粒状化成肥料を、1株に3杯ほど追肥すると良い。

病害虫対策

夏にはハマキムシが発生するので、月に数回スミチオン乳剤1000倍液を散布する。