ツツジ

ツツジ科 ツツジ(サツキ) 躑躅(皐月)

ツツジ

樹の性質・種類

常緑性と落葉性とがある。サツキは陰暦の5月頃に花が咲くので、「五月ツツジ」といわれていたのが略されてサツキになったもの。

庭木として同じように取り扱えば良いが、ツツジは上に伸びようとする性質があるのに対して、サツキは横に枝を張り出す性質があるので、成木になるにしたがってツツジは樹丈が高くなり、サツキは横に広がっていく。

この性質を考えて、どちらを庭木に使うか決めるといいだろう。常緑性ツツジには、キリシマツツジ、ヤマツツジなどがあり、落葉性ツツジとしてはミツバツツジ、レンゲツツジ、クロフネツツジなどがある。

このほか半常緑性のものなどもあり、園芸品種は多種にわたる。

樹形

玉仕立てが一般的だが、自然樹形で多幹仕立てや株立ち仕立てに向いているものもある。また、広い庭なら群植して球状に刈り込み、遠近感のある空間を演出することもできる。

植える時期

常緑性は3~5月上旬、6月中旬~7月中旬、9~11月と、大抵の時期にできるが、落葉性のものは、落葉期の11月~3月が適期だ。

植える場所

強い湿気も乾燥も嫌う。また、一般にツツジ類は細根性で密生し、浅く広く張りますが、落葉性のものは浅く粗く張るので、それだけ土質に注意する。

水はけが良く、腐植性に富む肥沃な地が適地。砂地の場合は、腐葉土や切りワラなどをすき込み保水性を高め、粘土質なら砂、ピートモス、堆肥などをすき込み、通気性と排水性をよくしておいてやる。

弱酸性土を好み、耐陰性はあるが、日当たりの良いほうが花付きはよくなる。

剪定の時期

5月下旬~6月中旬までに行うが、樹形を主にする場合は、8月下旬~9月中旬にも刈りそろえる。ただし、花芽は7月にできるので、翌年の花は望めないだろう。

整枝・剪定方法

植える種類によって方法が違う。自然樹形で育てるものは、丈が高くなりすぎたとき切り戻したり、不定枝を切除、込みすぎた枝を分岐した位置から切除するぐらい。

刈り込みの必要な種類は花が咲き終わったらすぐに剪定し、樹形を乱すとび枝や徒長枝は発生しだ取り除く。

咲き終わって枯れた花柄は見苦しいので、こまめにとって美しさを保つように心がけよう。

肥料

ツツジ類は細根性なので、多肥は根を傷める。9月にカリ成分の多い粒状化成肥料と油粕を同量混ぜ、一株当たり2~3握り根元にばらまく程度。

病害虫対策

ツツジだけにつくグンバイムシがいる。シンクイムシ、ハマキムシなどが発生したらスミチオン乳剤の1000倍液を散布して駆除し、夏から秋にムシクソハムシが発生したらケルセン乳剤の1000倍液を散布する。