ザクロ

ザクロ科 ザクロ 石榴

ザクロ

樹の性質・種類

地中海地方が原産の落葉高木で、6~7月頃に赤い小花を咲かせる。

庭木としては花ザクロと実ザクロがあり、花を観賞する品種の多くは八重咲きで、花形や花色は多彩で、赤、白、絞りなどがある。

実ザクロは赤の一重咲きの品種が多く、9~10月、前年枝の先端にある短果枝に大きな果実をつける。

日本ではザクロを果樹の中に入れていないが、東欧や中近東では、果樹として扱っているので、花を楽しめる果樹として庭木に加えるのも良いだろう。

樹形

自然樹形仕立て、ほうき仕立て、模様木仕立て、文人仕立てなどにする。

植える時期

気温の上がる3月が適期。小苗を移植するときは、6月の梅雨時期にもできる。

植える場所

日当たりの良い肥沃地が適地だが、あまり肥えていると、木の勢いが強く枝葉ばかり伸びてしまう。花芽は短い枝につく傾向があるので、少し粘土質ぐらいのほうが花は早く。

剪定の時期

落葉期の1~3月中旬に行う。

整枝・剪定方法

樹形を観賞する場合は文人仕立てにし、花や果実を楽しむためには、ほうき仕立てや模様仕立てなどが向いている。

幼木期は4~5年生になるまで切り詰め、剪定で主幹を作り、その後の剪定で込み合った枝や徒長枝を間引き剪定し、樹冠内部の日当たりや通風をよくしてやる。

結実して下向きになった枝は更新し、株元から発生する新梢は、大きく伸びないうちに切除する。

花芽は前年枝につくが、蕾の判断は難しいので、樹形作りのため切り詰めるときは、花や実を一年あきらめ、2~3月に思い切って刈り込みをする。

しかし、毎年の強い剪定は、勢いのよい小枝を多発させるので、花がつかなくなる。強い剪定は数年に一度、古い枝を更新するとき同時に行うと良いだろう。

肥料

一般的に必要はないが、果実が多かった翌年は実なりが少なくなる隔年結実を起こしやすいので、寒肥を少量与える。堆肥、鶏糞、油粕などの有機肥料を、一株あたりスコップ半分くらい、根元まわりに溝を掘って埋め込む。

病害虫対策

日当たり、通風の良い場合は、ほとんど病害虫はみられないだろう。