ツバキ科 サザンカ 山茶花
樹の性質・種類
常緑の小高木だが、品種が多く、樹高1メートルぐらいの矮性種から3~5メートルになる大型種まである。
花も白から濃緑色までさまざまで、一重から八重までそろっている。公害や潮風に強く、日陰でも育つが、花が落ちやすくなる。
耐寒性はツバキより弱く、北日本では戸外で育てると花がつかないとされる。
樹形
スタンド仕立て、円筒形仕立て、長円形仕立て、車仕立て、散らし玉仕立てなど。
植える時期
4月か8~9月が適期。
植える場所
水はけの良い湿潤地で、有機質を含んだ肥沃地が適地。日当たりがよいほうが枝葉がしっかりし、花付きもよくなるだろう。
剪定の時期
3月中旬と8月上旬の年2回行う。
整枝・剪定方法
花芽が6~7月にできるので、花を目的にするならそれ以後の剪定は避ける。樹形作りを目的とするなら最初の数年は、花をあきらめる。
3月中旬に芯を止めて基本樹形を作り、仕立て始める。サザンカは一度芯を止めると、以後は伸びないので樹高を決めるときは注意が必要。
樹形作り中は7月、9月上旬、12月の年3回刈り込みを行い、樹形を整えていこう。また、蕾がつきすぎると木を弱らせて枯らすことがあるので、多いときは早めに間引きをしておく。
肥料
3月に堆肥を根元の周りに埋め込み、4月に枝葉の茂り具合をみて、必要ならば化成肥料と油粕を同量混ぜ、一株あたり2~3握り根元にばらまく。
病害虫対策
もち病予防のため、萌芽前にダイセン水和剤600倍液を7~10日おきに2回散布する。
チャドクガの発生する4~5月と8~9月には、スミチオン乳剤かディプテレックス乳剤の1000倍液を散布する。花の変色する菌核病に感染したら取り除いて焼却する。