バラ科 小手毬
樹の性質・種類
中国原産の落葉低木で、春先の4~5月頃に2年枝の葉腋から短い花枝が出て、白い小弁の小花をつける。
その形が丸く小さな手まりのようなので、この名前がついた。花が八重咲きのヤエコデマリ、類似種にイワシモツケ、トサシモツケ、ユユキヤナギ、アメリカ原産のキバコデマリなどがある。
樹形
自然樹形仕立てだが、単植より列植、群植に向いている。
植える時期
11月~2月中旬までだが、関東以北の寒冷地では、気温の上がる3月が良い。
植える場所
有機質に富む肥沃な湿潤地が適地で、日当たりがよく、できれば西日の当たらない場所が向いている。
花付きの悪い時は土質が合わないので、堆肥や腐葉土を多めにすき込み、やや高めに植え直す。
剪定の時期
5月に刈り込み、12月~2月までに枝抜きをする。
整枝・剪定方法
子株のうちは伸びすぎた枝や徒長枝を切りもどし、樹形の乱れを防ぐ程度だが、古い株は、株全体を更新する。
花芽は落葉前の9月中旬~1月中旬に分化し、剪定すればするほど花が減る。根株から数多く幹ができて株が大きくなると、中心部の通風が悪くなり枯れこんでくる。
込み合っている幹を、根元から一本一本間引き、風通しを良くしてやる。地際から透かしてみて、数えることができる程度まで幹を減らす。
株の更新は3~4年が目安で、全体が雑然とし、コデマリ特有のしなやかさがなくなったら花後直後の5月に行おう。
肥料
株を更新したら根の周りに溝を掘り堆肥、油粕、鶏糞を一杯当たりスコップ一杯ぐらい埋め込んで肥培する。
病害虫対策
ウドンコ病予防にベンレート水和剤の1000倍液を散布する。アブラムシにディプテレックス乳剤の1500倍液を散布する。