ウメ

バラ科 ウメ 梅

ウメ

樹の性質・種類

中国原産の落葉高木だが、古くから日本庭園に取り入れられ、代表的な早春の花木として愛されてきた。

各地に有名な梅林があり、開花時期には花と香りに満ち溢れ、梅見の人々が数多く訪れる。

本来は暖地性の樹だが、適応力が強いので、北海道以外なら日本全国で育てることができる。庭木として花や樹形を楽しむだけでなく、実を食用として利用することもできる。

ただし、実を採取することを主体にするなら、観賞品とは違うので、目的に合わせて苗木を選ぶ必要がある。

樹形

庭の主木にするときは曲幹仕立てにする。

植える時期

落葉期の2~3月上旬が適期

植える場所

日当たりがよく、水はけの良い場所を好むので、少し高植えにする。

剪定の時期

12月~1月に行う。

整枝・剪定方法

ウメはマツのように大きくなってから、幹を曲げて形を作ることができないので、根張のよい幹の太い苗を選び、苗木のうちから樹形を作っていく必要がある。

梅雨時になると古い枝の基部から花芽をつけない徒長出すが、放置しておくと開花枝の養分をとるので、冬の剪定時に元から切除する。

また、花期が終わると新葉が芽吹き、養分が丈夫に集まり、下方の発育が押さえられるため、樹形が崩れる原因になる。

これを避けるために、花後は一枝2~3芽を残し外芽の上から切り戻しておく。ウメの仕立て方は、他の木のように枝や幹を曲げるのではなく、枝をよく出す性質を利用して、形の良い枝を残し、不用枝を切除して形を作っていく。

基本的な樹形ができるまでに4~5年はかかるが、思いどうりの樹形を作ることができる。

また、どうしても枝の欲しい場所に萌芽しないときは、幹のその部分を少し傷をつけて刺激してやると芽吹いてくる。

肥料

堆肥、鶏糞、油粕を寒肥として根元に埋めてやる。花後に、化成肥料をばらまき、9月頃に粒状化成肥料と油粕を追肥して新梢の発生を促進する。

病害虫対策

ウメケムシが発生したらディプテレックスの800倍液を散布して駆除する。新梢の葉が外側に巻き込むようになったら、アブラムシがついている。

エストックスの100倍液を一週間に一回の割合で、三回くらい散布してやる。

カイガラムシの発生する6月には、スミチオン乳剤の1000倍液を散布し、冬季には油乳剤か石灰硫黄合剤の10倍液を散布して予防する。