肥料の知識

肥料

植物が生育するためには、さまざまな成分が必要だ。自然に吸収される成分も多くあるが、特に大切なのが、三要素といわれる「窒素」「リン酸」「カリウム」だ。

自然肥料と化学肥料

油かすや鶏糞などのように、自然界にある動植物を原料とするものを、「有機肥料」といい、硫安や尿素などのように、化学的に生産されるものを、「無機質肥料」という。

「有機肥料」は、成分量はあまり多くないが、多種類の成分を含み、少しずつ長期的に効く性質があり、多少多めに与えても害にはならない。

「無機質肥料」は、成分の含有量が多く、即効性もあるが、それだけに与え方を注意しないと強すぎる場合がある。

肥料の成分と使い方

肥料によって、植物のどの部分に効果があるかは違ってくる。それだけにうまく使い分けないと、花着きをよくするつもりが、枝葉ばかりを茂らせることになりかねない。

枝葉に効果のある肥料

窒素肥料で、油かす、魚粕、堆肥、硫安、石灰窒素などがこれに当てはまる。

花や実に効果のある肥料

リン酸質肥料で、過リン酸石灰、鶏糞、骨粉、米ぬかなど。

根に効果のある肥料

カリ質肥料で、草木灰、硫酸カリ、塩化カリなど。

植え付けと根回し

新緑

移植は、現在成育している樹木を、他へ植え替えて成育させるので、適切な方法で行わないと枯らしてしまう原因になる。

その樹木の特性や性質に合った時期を選んで植えつければ活着しやすく、また、その後の成育も順調にいきやすい。

やむを得ず不適切に移植したものは、どうしても無理があるので、事前の根回しなどをうまくやっておかないと、活着しにくくなる。

植物は、根から水分や養分を補給しているが、移植はどうしてもその根を損傷することになるので、回復しやすい時期を選び、地上部を切り詰めるなどの作業が不可欠だ。

針葉樹の移植の適期

一般に寒暖に強い樹木が多いので、比較的移植しやすいといえる。地方差があるが、標準的には三~四月と九~十一月が適期で、虫害を避けるマツは十二月~二月だ。

常緑広葉樹の適期

本来は温帯に多い樹木なので寒さに弱い。六月上旬から七月中旬ぐらいまでが適期。目安としては新梢の充実した頃から固まるまでのあたり。

落葉広葉樹

寒さに強く落葉期が適期だが、樹木によって落葉直後がいいか、春がいいかの違いがある。また、東京付近でのウメやバラなどのように一月~二月の厳寒期が適している樹種もある。

根回し

活着の良い木を適期に移植すれば、成功する確立は高くなるが、根の粗い樹主は移植を嫌うので、あらかじめ根を十分に作っておいてやらないと、適期であっても移植に失敗する。

この根作りが根回し、木の大きさや種類によっても違うが、数ヶ月から一年ぐらい前に根の一部を切っておき、切り口から新しい細根を出させ、根からの養分や水分の吸収をよくしておく。

一般に家庭で移植できる木の高さは二~三メートルが限界で、それ以上だと根の広さや深さが大きくなるので、専門家でないと扱いきれない。

移植するため堀上げた根と土は根鉢というが、根鉢が大きいと扱いにくくなり、小さすぎると弱ってしまう。根の性質に合わせて、根鉢の大きさを決めよう。

堀り上げ

根回しで発生した細根が大切なので、細根が保持している土を崩さないように、ひと回り大きく掘る。掘り上げたら、細根を傷めないように注意しながら根巻きをし、根と土を固定させる。

根巻きの方法はいろいろあるが、要は根鉢の土を崩さないように保護すればいいので、小さい根鉢はワラ束で、大きい根鉢はコモなどで包み、外からワラ縄でしっかり巻き締め、幹にからませて固定してやる。

定植

植え穴は、根鉢よりやや大きめに掘るが、深さは元の成育状態より深植えにならないように調整する。元肥と土を下に入れて上部が地上とうまく揃うようにする。

梅雨時などなら、根巻きした縄などは自然と腐敗するので、そのままでもかまわないが、冬季なら取り外しておこう。