枝の切り方

コノテガシワ

樹木の性質や切除する枝の太さ、芽のつき方などによって違いはあるが、基本的に共通する部分も多くある。

切り方を誤ると、枝の出る方向が悪くなったりして、樹形を乱すことになるので注意しよう。

細い枝の切り方

よく切れる木バサミか剪定バサミを使い、芽の位置をよく確かめて、残す芽の上部から四十五度の角度で切る。

切る位置が浅すぎる(残す芽の上を開けすぎる)と切除部分から枯れこんできて、残した芽の部分まで枯れることがある。

また、深すぎると新枝が出てもつけ根から折れやすくなる。小枝を間引いたり、切除する場合は、必ず枝のつけ根いっぱいから切り取るようにしよう。

中太枝の切り方

二度に分けて切る。まず、枝の途中から一度切り、次に枝の根元いっぱいから切る。剪定バサミの刃の奥ではさみ、刃先に向けて滑らせ、手前に引くように切るとうまく切れる。

太い枝の切り方

上から一度に切ろうとすると、切っているうちに枝の重みでつけ根から裂けることがあるので、三回にわけて切るようにする。

枝の途中を下から三分の一ぐらいまで切り、次に上から切っていくと、切り口から枝の重みで下に落ちる。

最後に付け根からきれいに切り、切り口から雑菌が侵入しないように、つぎロウなどで保護しておく。

枝たれ樹の切り方

枝が外側に広がるように、外芽を残して切る。内芽を伸ばすと樹木が乱れるので、注意して切ろう。

剪定の基本

灯籠

不要な枝を残したままにしておくと、正常な枝の成育を妨げてしまう。日照、通風に悪い影響があり、害虫の発生の温床になる。樹木全体を見て不用な枝を切除するのが、剪定の基本とされる。

ひこばえ(ヤゴ)

根元から立ち上がる枝がひこばえだ。養分が吸い取られるので切除する。

胴吹き枝(台芽)

幹の途中から芽だしした小枝で、接ぎ木の台木から出た芽が台芽。両方切除する。

下り枝

下向きに飛び出して出る小枝。樹形を乱し見苦しくなるので切除する。

交差枝

主枝や必要な枝に対して交差した形で出る枝。枝の込み合う原因になる。

徒長枝

主幹や主枝から勢いよく伸びる長い枝。放置すると養分をとり樹形を乱す。

逆さ枝

逆方向に伸びた枝で樹形を乱す。

ふところ枝

内部深くに出る枝で、込み合う原因となる。

車枝

一ヵ所から数本出る枝で、樹形を乱す。

平行枝

主枝などと平行して後から出た枝で、込み合う原因になり樹形を乱す。